卒業生の声

服部 智大 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

日本製鉄株式会社 技術開発本部 計測・制御研究部 から
国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) バイオ・材料部 へ出向中

世界に自分の考えた技術を
発信できるものづくりを経験できた

卒業学部、大学院および研究室
工学部 電気情報工学科
システム情報科学府 電気電子工学専攻 都甲・栗焼・小野寺研究室
2017年修了

電気電子工学専攻を選んだ理由や選んでよかったこと

学部生の時に教授の先生方の講義を受講し、難しい内容を分かりやすく面白く伝えておられる姿を見て、その後の研究室選択を見据えて専攻先を決めました。

どんな仕事に携わっていますか?

日本製鉄所属時は、鉄鋼製品の内部品質を検査する超音波探傷手法の研究開発に携わっていました。
この仕事では、大学で学んだセンシングの知識と、信号処理手法開発とデータ収集用装置の設計においてプログラミングの知識が活きています。
現在は経済産業省の行政機関であるNEDOに出向しており、産学官で構成された研究プロジェクトチームのマネジメント業務を通してイノベーションの社会実装に向けて取り組んでいます。

電気電子工学専攻ではどんな研究をしましたか?

高感度人工甘味料用味覚センサの研究開発を担当していました。センサと言いつつも、味物質の受容部は高分子でできた膜であり、ここで化学・マテリアル分野の知識を吸収できたことが今の仕事に活きています。
また味覚センサを販売している企業と連携して、世界に自分の考えた技術を発信できるものづくりを経験できたことは、社会人になってからも研究開発を選んだ基礎になっています。

学生時代の思い出やエピソード

周囲の友人に恵まれた学生生活でした。
修士課程の飛び級試験に同学科の友達を巻き込んで、一緒に院試を突破したのはいい思い出です。受験は団体戦、大学も団体戦。サークル活動の囲碁部では九大合宿所にて囲碁そっちのけで大量の餃子を作ったり、謎のトランプゲームにいそしんだり。
九大チームで出場した団体戦全国大会では、皆で自称世界一辛いタンタンメンを食べに行ったりしました。

受験生や後輩へのメッセージやアドバイス

ここには自分を磨くことのできる環境が整っています。楽しいこともたくさんあります。あっという間の学生生活ですが、無理はし過ぎず、是非新しいことにどんどん挑戦していってください。

田中 美帆 富士通株式会社

富士通株式会社 データ&セキュリティ研究所 Social Trust CPJ

今の私自身の考え方や
価値観を形作る上で
大きな影響を与えてくれました。

卒業学部、大学院および研究室
工学部 電気情報工学科
システム情報科学府 情報知能工学専攻 村上・井上研究室
2015年修了

情報理工学専攻を選んだ理由や選んでよかったこと

身近な新興のオンラインサービスでも採用されていた大規模データを扱う技術に興味を持ち、専攻を選びました。
より専門性の高い科目を通じて、ここで学んだ知識が身近なサービスを支える技術に直接つながっているという実感が高まりました。また配属先の研究室では、先生と議論を重ねながら、新しい課題に取り組む研究への姿勢と、一つのことを考え抜く大切さを学びました。

どんな仕事に携わっていますか?

現在は、インターネット上の情報の信頼を高める研究開発を行っています。
私たちの身の回りには、フェイクニュースや閲覧数稼ぎのためのデマ情報があふれています。このような情報から身を守り、利用する情報の信頼性を高めるための先端技術の研究開発に取り組んでいます。国内外の大学と連携し、様々な人との実証実験を行いながら、技術の実用化を目指しています。

情報理工学専攻ではどんな研究をしましたか?

研究室では、機械学習を用いたコンパイラ最適化オプションの決定手法に取り組みました。この技術は、プログラムの実行環境が変わっても、高い処理性能を実現することを目指しています。実行結果を分析し、仕様書を読み込みながら精度向上の糸口を模索する過程は、試行錯誤の連続でしたが、小さな発見を重ねていく面白さを感じることができました。

学生時代の思い出やエピソード

研究、サークル、バイト、旅行と、大小様々なことにチャレンジできたことが貴重な思い出です。
試験期間とサークルの大会が重なるなど、忙しい時期もありましたが、友人や先生と研究について話し込み、時間を忘れて取り組んだことがたくさんありました。
またその合間にも、糸島の海辺を息抜きに歩いたり、九州各所を旅行したりするなど、どれもかけがえのない思い出となっています。

受験生や後輩へのメッセージやアドバイス

情報技術の潮流の変化は大きいですが、ここで得た知識や打ち込んだ経験は、社会に出ても役立つだけでなく、今の私自身の考え方や価値観を形作る上で大きな影響を与えてくれました。
ぜひ九州大学で、様々な友人や先輩、世界で活躍する先生方に出会い、いろいろなことにチャレンジする場を見つけていってください。

江頭 飛鳥 ユーシーテクノロジ株式会社

研究室での取り組み内容が
世界に通用することを
強く実感しました。

卒業学部、大学院および研究室
工学部 電気情報工学科
システム情報科学府 情報知能工学専攻 倉爪研究室
2019年修了

情報知能工学専攻を選んだ理由や選んでよかったこと

膨大なセンサーデータの収集・解析により、現実世界をデジタル空間に精緻に再現できる可能性に強く惹かれたため、情報知能工学専攻を選択しました。この技術が、医療、金融、製造業など、様々な分野で革新的なサービスを生み出すと確信し、その最前線で研究に携わりたいと考えました。

どんな仕事に携わっていますか?

スマートビル開発に携わっています。現在は、ビル内の様々な機器を統合的に制御するシステムの開発や、自社開発のIoT機器と機械学習やディープラーニングを活用したモニタリングサービスの開発を行っています。これらの技術を通じて、省エネや快適性向上など、次世代のビル管理システムの実現を目指しています。

情報知能工学専攻ではどんな研究をしましたか?

環境センサー・生活支援ロボット・AR技術を組み合わせ、人間とロボットの安全な共生を実現するシステムの研究開発を行っていました。現実世界とデジタル世界の融合により、私たちの生活がどのように変革するか、その過程を追求できることに非常に面白さを感じました。

学生時代の思い出やエピソード

自身の研究テーマについて、第17回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会で優秀講演賞を受賞したり、著名なロボット国際会議であるIROSにて発表するなど、貴重な経験をさせていただきました。指導教員、研究室スタッフへ感謝するとともに、研究室での取り組み内容が世界に通用することを強く実感しました。

受験生や後輩へのメッセージやアドバイス

学生時代の友人との何気ない会話や一緒に過ごした時間は、今でも私の宝物です。
専攻や国籍の異なる友人との交流は、視野を広げ創造性を刺激し、何も知らない世界に飛び込む契機にもなります。
学業はもちろん大切ですが、友人との時間を大切にし、様々なことに挑戦することで、日々を最大限楽しんでください!