研究室紹介 – 情報理工学専攻

情報理工学専攻

電気電子工学専攻

数理情報講座 (Mathematical Informatics)

文字列学研究室

情報学-文字列情報学研究室メンバー:稲永 俊介 教授/中島 祐人 助教

キーワード:アルゴリズム理論,データ構造,文字列組合せ論,データ圧縮,理論計算機科学


本研究室では,テキスト,時系列,数列,ラベル付き木・グラフ,2次元列などの,いわゆるシーケンシャルなデータを「文字列」と総称し,文字列データを超高速かつ省領域に処理するアルゴリズムの理論研究を行っています。KMP法,接尾辞木,LZ圧縮法などの基礎的アルゴリズムが提案された1970年代から今日まで,文字列を対象としたアルゴリズムは,理論計算機科学の最重要分野の1つであり続けています。実世界においても,文字列アルゴリズムは,情報検索やデータ圧縮のコア技術として幅広く採用され,また近年盛んな競技プログラミングにおいても,文字列処理に関する課題が頻出するなど,注目を集めています。我々は,文字列の数理的性質を探求する「文字列組合せ論」と,最先端の「アルゴリズム・データ構造」技術を融合させることによって,大規模シーケンシャルデータの効率的処理を実現します。

数理工学及び情報回路研究室

数理工学研究室メンバー:竹内 純一 教授 /實松 豊 准教授

キーワード:機械学習、記述長最小原理、確率的コンプレキシティ、情報幾何学、情報理論

当研究室では、コンピュータやデジタル通信のさまざまな問題の数理的なかたちを明らかにすること、 それに基づいて普遍的な解決法を導くことを目指しています。 研究テーマは、学習理論、機械学習、情報理論、情報幾何、通信理論、ネットワーク理論、非線形システム理論などの基礎理論とこれらの応用です。 具体的な応用例としては、インターネットにおけるサイバー攻撃検知、超解像、パターン認識、CDMA通信、AD変換、誤り訂正符号などがあります。 こうした研究を通じ、変貌を続ける高度情報化社会の基盤技術を担っていける人材を育成しています。

アルゴリズム論研究室

アルゴリズム論研究室メンバー:山内 由紀子 教授

キーワード:アルゴリズム、分散システム、モバイルロボット群の分散協調

複雑な問題も、高性能なコンピュータを使えば簡単に計算できる。と言うわけではありません。私たちの研究室では、問題解決のための計算方法=アルゴリズムについて研究しています。身の回りを見ても、最短路検索、インターネット検索、ソート、スケジューリング、画像処理、コンピューター将棋・囲碁など、アルゴリズムは日常の様々な場面で活躍しています。与えられた計算資源、与えられた時間、与えられた制約の下、いかに”うまく”計算するか?問題の持つ数学構造に着目し、新しい計算方法を考え出す。これがアルゴリズム研究の醍醐味です。

情報セキュリティー & マルチメディアセキュリティ研究室

情報セキュリティー & マルチメディアセキュリティ研究室メンバー:櫻井 幸一 教授/Razouk Wissam 助教

キーワード:ネットワークセキュリティ、セキュリティカメラ、セキュリティにおけるロボット、敵対的機械学習、コンピュータセキュリティ

最近は、所謂「Internet of Things」(IoT)の考えの元、人だけでなく物も相互につながる社会となってきている。あらゆるものがつながる世界において、攻撃者によりこれらのネットワークの制御が奪われてしまえば、甚大な被害となり得るだろう。(USAの2016年の選挙では、ロシアのサイバー攻撃により大きな影響があったように) サイバー攻撃による影響は国の選挙結果を変えてしまうことまで考えられる。さらに、最近のForbesのレポートによれば、サイバー犯罪による被害は2019年までに2兆ドルに達するとの予測がある。 私たちは社会を護るために、セキュリティに関連したアプリケーションのための新技術とパラダイムを研究している。

Laboratory of Intelligent Systems

Laboratory of Intelligent Systemsメンバー:ダニロ ヴァスコンセロス ヴァルガス 准教授

キーワード:深層学習 [Deep Learning]、Neuroevolution、画像・行動認識、マルチエージェントに基づく知能、Bioinspired Artificial Intelligence、汎用人工知能、進化計算、強化学習、Adversarial Machine Learning

Laboratory of Intelligent Systemsではロバスト性と適応性を持つ次世代人工知能を開発している。現在の最先端人工知能は19×19の囲碁を学んでも、9×9の囲碁をプレイできない。画像認識は96%の精度を持っても、1ピクセルを変更することで、誤魔化される。つまり、ロバスト性と適応性が少ない。
人工知能は様々なメカニズムから成り立ち、本研究室は新たな知能メカニズムや新パラダイムを開発することで、ロバスト性と適応性を増やすことを目指している。興味深いことに、ロバスト性と適応性の向上は、One-shot Learning、転移学習、などのような問題も同時に解決し、新AI世代を創造する研究である。

知能科学講座 (Intelligence Science)

認知科学研究室

認知科学研究室メンバー:森 周司 教授/志堂寺 和則 教授/藤平 晴奈 助教

キーワード:心理物理学、聴覚時間分解能、自動車事故防止、ヒューマン・インタフェース、感性、難聴、脳機能計測

認知科学研究室では、工学的な応用を目指して、ヒトの心の働きを科学的に探究し、その解明を進めています。森教授は、ヒトの情報処理の仕組みを入力情報の物理量とそれから生じる心理量あるいは反応量の関係から解明する心理物理学的手法に基づき、聴覚時間分解能に関する研究を実施し、新たな聴覚検査の開発にも取り組んでいます。志堂寺教授は、ドライビングシミュレータや実車を用いたドライバの状態推定研究、ドライバ状態を考慮した自動運転システムや運転支援システムの開発、バーチャルリアリティ環境における知覚・認知に関する研究等を進めています。藤平助教は、補聴器装用者を対象にした聴覚訓練システムの開発や、脳機能計測を用いた隠れ難聴のメカニズムに関する研究を行っています。

データマイニング研究室

データマイニング研究室メンバー:鈴木 英之進 教授/松川 徹 助教

キーワード:データマイニング、機械学習、自律移動ロボット、ロボット、深層学習、ディープラーニング、異常検知、例外発見

大量データからの有用な可能性がある理解可能なパターンの工夫した発見を目的とするデータマイニングにおいて、機械学習などを基盤として、データスカッシングやデータ構造などのデータ処理、各種例外やルールなどのパターン発見、情報可視化や人間要素などのパターン解釈、問題設定などの諸課題の基礎から応用まで幅広く取り組んでいます。機械学習やデータマイニング技術を用いた自律移動ロボットなどによる人見守り、画像、動画像、テキストデータに関する深層学習に関する研究も行っています。

機械学習理論研究室

機械学習理論研究室メンバー:瀧本 英二 教授/畑埜 晃平 准教授(附属図書館)

キーワード:計算学習理論、オンライン意思決定、理論計算機科学

「過去のデータから未来のデータを予測し意志決定を行う」問題は、株式投資、商品推薦、ルーティング、かな漢字変換辞書の更新など、ありとあらゆる分野に現れます。我々のグループでは、主に機械学習の手法を用いて、さまざまな問題に対する賢い意志決定法の開発を行っています。また、逆に、これらの意思決定手法を、機械学習における最適化問題に応用する研究も行っています。さらに、論理回路、決定図、ニューラルネット、比較器回路網などの様々な知識表現のクラスについて、その数理的性質の解明を行うとともに,これらの知識表現を用いた意思決定手法の計算効率の解析を行っています。

マルチエージェント研究室

マルチエージェント研究室メンバー:横尾 真 主幹教授/櫻井 祐子 教授/東藤 大樹 准教授/越村 三幸 助教

キーワード:マーケットデザイン、人工知能、メカニズムデザイン、マッチング、組合せオークション、繰返しゲーム、囚人のジレンマ、研修医配属、POMDP、制約充足

マルチエージェント研究室では,複数の知的な主体 (エージェント) が存在する系であるマルチエージェントシステムに関する研究を進めている.とくにインターネットのように人間とエージェント(ソフトウェア)が混在する系に着目し,研究室割当や電子商取引などの問題をゲーム理論/ミクロ経済学の枠組みを用いて記述し,アルゴリズムや最適化の技術を用いたシステムや社会制度の設計・解析を進めている.

脳情報科学研究室

脳情報科学研究室メンバー:伊良皆 啓治 教授

キーワード:脳科学、脳工学、脳情報科学、事象関連電位、fMRI、ブレインマシンインタフェイス、認知機能、軽度認知障害 (MCI)、アルツハイマー

ヒトの脳機能の解明を目指した脳機能イメージング・計測,さらに,脳計測・イメージングを様々な分野に応用する研究を展開しています。具体的には,脳波,脳磁図,MRI,近赤外光分光法,経頭蓋磁気刺激等を用いて脳機能ダイナミックスの計測・イメージングによる脳機能の解明や新しい計測技術の開発,また,脳の情報を読み取りコンピュータや機械を制御するブレインコンピューターインターフェイスの開発等の研究を行い,脳科学で得られた知見や技術を医学や福祉,さらには,教育分野への応用をめざしています。自閉症やADHDなど発達障害、また、高齢者の認知症や神経疾患の神経情報基盤の研究、さらには、早期検出法の開発、脳科学をベースとした支援技術に関する研究等を行っている。

自然言語処理研究室

自然言語処理研究室メンバー:冨浦 洋一 教授

キーワード:機械学習、情報組織化、統計モデル、深層学習、自然言語処理、テキストマイニング、データマイニング、データサイエンス

自然言語処理は,コンピュータを利用して日本語や英語などの自然言語で書かれた文章を処理する技術に関する研究分野です.情報化が進展し大量の情報が氾濫している現在,自然言語処理は必要な/重要な情報に効率的にアクセスするための技術,大量のテキストを分析する際の要素技術として注目されています.Deep Learning の登場で,機械翻訳を始めとする各種の自然言語処理技術の性能が格段に改善され,益々自然言語処理に対する期待が高まっています.当研究室では,統計的言語モデルのパラメタ推定に基づく,文や文書のクラスの識別・分類に関する研究, Deep Learning による文間や文書間の類似度の推定に関する研究を行っています.
また,上記で用いている統計的言語モデルと類似したモデルを用いて嗅覚情報の分析に関する研究も行っています.様々な物質を嗅がせたときのラットの嗅球(匂い情報を受け取る最初の脳組織)上のニューロン群の活性パターンを撮影した画像とその物質の物理・化学的な性質に基づく匂いの素性とそれを検出した際に発火する嗅球の部位の特定,多チャンネル匂いセンサの測定データに基づく匂い痕跡(匂い発生源)の分離と可視化に取り組んでいます.

3次元マルチメディアコンテンツ研究室

3次元マルチメディアコンテンツ研究室メンバー:岡田 義広 教授

キーワード:3次元CG、マルチメディア、HCI、仮想現実感、ネットワークコレボレーション

静止・動画像データ,3次元形状データ,モーションデータ等を含む3次元マルチメディアコンテンツの基盤技術の研究開発を行っています。検索技術や編集生成技術および可視化技術のほか,3次元CGコンテンツの音声入出力インタフェースやビデオ画像に基づく動作入力インタフェース等の研究開発,力覚が得られるデバイス(Phantom)を用いた仮想現実感応用システムの開発や,インターネット上の3次元CG表現される仮想空間のなかで複数の人が協調して計算機により支援される種々の知的活動が行える環境を即座に容易に創れるためのネットワークコラボレーション技術の研究開発を行っています。また,3D ゲームやICT活用教材の開発環境の研究も行っています。

e-サイエンス研究室

e-サイエンス研究室メンバー:池田 大輔 准教授

キーワード:マイニング、情報検索、コンピュータシミュレーション、データベース

ICTの普及やデータの増加に伴って、多くの分野で、コンピュータを使ったシミュレーションやデータ解析等が利用されています。従来、コンピュータは専門家の補助的なツールでしたが、専門的な知識をあまり使わず、コンピュータを中心に据えたアプローチであるe-サイエンスという分野が活発になっています。
このような流れを受け、当研究室では『一般的な人達が科学的知見の発見や検証に参加できるようになる』とのビジョンのもと、e-サイエンスのアプローチであるシミュレーションやデータマイニング等を行ったり、また、これらを行うインフラそのものの研究をしています。

統計的学習研究室

統計的学習研究室
メンバー:西郷 浩人 准教授

キーワード:バイオインフォマティクス、ケモインフォマティクス、機械学習、統計、データマイニング

当研究室では深層学習やデータ科学の理論的基礎である統計的学習の研究を行っています。近年の人工知能ブームにより、IT企業のみならず、製造業、金融業など様々な産業の注目を集めている当分野ですが、現実の問題を解くときに大切なのは考え方の引き出しを数多く用意しておくことと、与えられた問題を背景からよく理解することです。そのために、当研究室では実世界のデータを扱うことを重視しており、多くの研究では手法の作成から実装、評価までを行っています。開発した手法の応用先として遺伝子やタンパク質、薬といった生物化学分野を主な対象としていることが当研究室の特色ですが、製造業における応用も行っています。

先端情報システム工学講座

サイバーフィジカル・コンピューティング研究室

サイバーフィジカル・コンピューティング研究室メンバー:井上 弘士 教授/廣川 真男 教授 (I&Eビジョナリー特別部門)/松永 裕介 准教授/小野 貴継 准教授/谷本 輝夫 准教授/趙 宇婷 助教/日髙 建 助教 (I&Eビジョナリー特別部門)

キーワード:ハードウェアセキュリティ、データセンタ、ウエアハウススケールコンピューティング、ハイパフォーマンスコンピューティング、アーキテクチャ、サイバーフィジカルシステム

情報(I: Information)と電気電子(E: Electrical/Electronics)の融合に基づく新しいコンピュータ・システム・アーキテクチャの創成と、圧倒的なコンピューティング・パワーを活用した各種社会問題解決のための応用技術開発を目指しています。実世界で生成された大量データに対し、実世界で活用されるための情報を、サイバー世界で極めて効率良く処理する「サイバー・フィジカル・コンピューティング」のあるべき姿を探求するとともに、実社会での活用を見据えた応用技術を開発することが我々の目標です。

無線通信研究室

無線通信研究室メンバー:牟田 修 准教授

キーワード:無線通信、携帯電話、無線LAN、MIMO、変復調

携帯電話や無線LANに代表される無線通信のトラフィック量は急激に増大しています。その一方で、利用可能な無線通信帯域は限られているため、周波数帯域あたりの情報伝送速度を大幅に向上させる無線通信技術が必要となります。本研究室では次世代のネットワークを支える無線通信技術に関する研究を行っています。

実世界ロボティクス講座(データサイエンス実践特別講座)

イメージ・メディア理解研究室

イメージ・メディア理解研究室メンバー:島田 敬士 教授/大久保 文哉 准教授/唐 成 助教/陳 莉 助教

キーワード:深層学習、拡張現実、バーチャルリアリティ、ビッグデータ、映像解析、人工知能、可視化、ユーザインタフェース、ラーニングアナリティクス

当研究室では,様々なセンサを通して得られる観測情報から社会の情報を獲得し,それらのデータを統合・分析することによって新たな社会的価値を創成するサイバーフィジカルシステムの確立を目指しています.サイバーフィジカルシステムを支える計算モデルや画像,映像をはじめとする様々なメディアの処理技術からそれらを応用した映像解析や教育支援のためのアプリケーション開発まで幅広く研究を行っています.映像解析技術に関する研究では,カメラから取得された映像の理解を行うために,観測領域内に存在している物体の検出や特異なイベントを検出する手法など基盤技術の開発を行っています.また,教育データ分析に関する研究では,デジタル教科書システムや学習管理システムにより収集される講義内外の学習活動の解析を通して,リアルタイムに講義中の学習状況を把握する技術や,学生に適して教材の推薦方法など,効率的かつ高度な教育環境の提供を実現するシステムの開発を行っています.さらに,自然界や社会における様々な現象に関する計算モデルの理論の研究を行い,教育データなどの新しい分野への応用を目指しています.

実世界情報ロボティクス研究室

実世界情報ロボティクス研究室メンバー:倉爪 亮 教授/河村 晃宏 准教授/宮内 翔子 助教/中嶋 一斗 助教/松本 耕平 特任助教

キーワード:サービスロボット、介護・福祉・支援ロボット、柔軟ロボット、医用画像処理

オフィスや街中など、私たちの生活環境内で様々な情報を収集するロボットシステムや、人の健康や生活を支援する介護・福祉・支援ロボット、サービスロボットの研究を行っています。人間とロボットが共存し、安全に生活するには、事前にロボットに様々な知識を与えなければなりません。しかし、必要な知識を全て人間が考えて、人間の手で作り上げるのは、非常に大変な作業です。もしロボットが自分の力で知識を獲得(学習)できれば大変便利ですが、複雑な知識の獲得には多くの時間や様々な経験、難しい学習の仕組みが必要で、また知識の記憶にも大量のメモリが必要です。そこで私たちは、人間とロボットが一緒に生活する環境に注目し、ロボットに代わって環境がロボットに必要な知識を「獲得」し、その知識を環境に「埋め込み」、ロボットが必要なときにその情報を「取り出す」ことができる仕組みを研究しています。

ヒューマンインタフェース研究室

ヒューマンインタフェース研究室メンバー:内田 誠一 教授 /備瀬 竜馬 准教授 /イワナ ブライアン ケンジ 准教授/末廣 大貴 助教 /早志 英朗 助教

キーワード:人工知能、ディープラーニング、ニューラルネットワーク、医療画像、スポーツ、生体信号、時系列、文字科学

パターン認識とは、人間の持つ認識機能の人工的実現を目的とした研究分野です。計算機が高度に発達した現代でも、最難関問題の一つに挙げられます。例えば、人間ならば目で見て「これは自動車である」と認識するのは容易です。ところが自動車には様々な形式があり、また同一形式であっても視点によって見えは変化します。「計算機に幾つかの自動車パターンを登録しておいて、それと類似していれば自動車と認識すればよい」と思われるかも知れませんが、「どのように類似性を定めるか」など課題は山積です。このようにパターンの多様性が困難性の原因であり、それをどのように巧妙に扱うかが鍵になります。当研究室では、パターン認識を中心に画像処理・認識、バイオイメージ・インフォマティクス、機械学習の理論と応用、文字工学・科学と多彩な分野へ研究を展開しています。世界を相手にオリジナルの技術を開発しながら、これらの魅力的な問題に日々挑んでいます。

コンピュータビジョン・グラフィクス・バーチャルリアリティ研究室

コンピュータビジョン・グラフィクス・バーチャルリアリティ研究室メンバー:川崎 洋 教授/岩口 尭史 助教/トーマス ディエゴ 助教

キーワード:コンピュータグラフィクス(CG)、3次元ビジョン(CV)、バーチャルリアリティ(VR/AR/MR)、コンピュータインタラクション(HCI)、医療画像処理システム、高度道路交通システム(ITS)

本研究室では、コンピュータビジョンやコンピュータグラフィクスを中心に、バーチャルリアリティ技術を用いて実世界と仮想空間を融合させる研究(AR/MR)や、新しいセンシング技術に関する研究を行っています。これらを実現するため、現実世界の視覚的情報を効率よく「取得」・「モデル化」し、「写実的に再現」することを研究のコアとし、得られたデータを実世界で利用するための「インタラクション」や「データベースの作成」にも取り組んでいます。また、「医療」や「都市交通システム」への応用も重要な研究テーマです。

ヒューマン・データ・インタラクション研究室

ヒューマン・データ・インタラクション研究室メンバー:木實 新一 教授 /谷口 雄太 助教

キーワード:ヒューマン・コンピュータ・インタラクション、データマイニング、センシング、ラーニングアナリティクス、ユビキタスコンピューティング

本研究室では、大量のデータを活用して社会の様々な課題を解決するために、人とデータのインタラクションをより効果的なものとするためのデザインや手法、技術の研究開発を行っています。具体的には、クラウドセンシングを含む各種のセンシング手法、データマイニングに基づく解析・可視化技術、様々な社会課題の解決を支援するデータアナリティクスの応用研究などに取り組んでいます。特に、データを活用して教育・学習を改善するために、ラーニングアナリティクスの研究を積極的に進めています。また、協調的な課題解決を支援するユビキタスコンピューティングの研究も行っています。

高度ソフトウェア工学講座

先端ソフトウェア研究室

先端ソフトウェア研究室メンバー:Ahmed Ashir 准教授

キーワード:組込みシステム, ドメイン特化言語, IoT (Internet of Things), ITS (高度道路交通システム), 無線通信, ポータブルヘルスクリニック

現代社会は情報通信技術(ICT)によって成り立っています。先端ソフトウェア研究室では、個人(くらし)と社会(しごと)における問題をICTで解決することを目指し、3つの方向性で研究を行っています。

  1. 要素技術:ヒトの位置推定や混雑度推定など、実世界のセンシング技術を開発しています。また、これらのデータを集めるための無線通信技術を開発しています。
  2. ソフトウェア開発手法:センサや自動車などでは、出力画面等がないためにソフトウェア開発がPCソフトなどに比べて難しいものとなります。開発の負担を軽減するため、特定の分野に特化したプログラミング言語であるドメイン特化言語などの研究を行っています。
  3. リバースイノベーション:発展途上国などにICT技術を持続可能な形で提供する仕組みを構築しています。例えば、医療コストを削減できる人口知能技術を活用した遠隔医療システム(ポータブルヘルスクリニック)、社会価値を創価するカーシャリングモデルを開発し、途上国において実証実験し、先進国への逆輸入を目指しています。

ソフトウェア工学・プログラミング言語研究室

ソフトウェア工学・プログラミング言語研究室メンバー:鵜林 尚靖 教授/亀井 靖高 准教授/近藤 将成 助教

キーワード:ソフトウェア工学、高信頼ソフトウェア、ソフトウェアアーキテクチャ、ソフトウェアテスト、形式手法、形式検証、プログラミング言語機構、AI

当研究室ではソフトウェア構築の基礎をなすソフトウェア工学とプログラミング言語に関する研究をしています。ソフトウェア工学とはソフトウェアが抱える問題を工学的な見地から捉え解決する学問分野で、当研究室では「先進的なプログラミング・エクスペリエンス」、「形式手法を活用した高信頼ソフトウェアの開発」、および、「集合知発見のためのソフトウェアリポジトリマイニング」の3つの側面から研究しています。最初の2つでは、AI・機械学習、集合知発見、プログラミング言語理論、形式手法・形式検証技術を駆使した先進的かつモダンなソフトウェア工学について研究しています。最後の1つでは、ソフトウェアの開発履歴データが大量に蓄積されたリポジトリから知識を発見、獲得する研究をしています。

知能ソフトウェア工学研究室

知能ソフトウェア工学研究室メンバー:趙 建軍 教授/馮 尭鍇 助教/谢 肖飞 助教

キーワード:知能ソフトウェア工学、ソフトウェアテスト、深層学習、プログラム解析と検証、プログラミング言語、人工知能、自動プログラミング

ソフトウェア工学(Software Engineering、SE)はソフトウェアの信頼性や保守性の向上を目的とし、高度かつ安全なソフトウェアを短期間で設計するための研究分野です。人工知能(Artificial intelligence、AI)はコンピュータによる知的な情報処理システムの設計や実現に関する研究分野です。知能ソフトウェア工学研究室は、ソフトウェア工学(SE)と人工知能(AI)の融合によって、より信頼性(安全性)の高いソフトウェアシステムとAIシステムを構築することを目指しています。具体的には、3つの方向性で研究を行っています。

  1. 人工知能のためのソフトウェア工学:人工知能(深層学習)システムにおける欠陥(バグ)やAdversarial Exampleを深く理解し、人工知能(深層学習)システムの信頼性と安全性を保証する方法(理解、解析、テスト、デバッグ、検証)を探求しています。
  2. ソフトウェア構成の自動化:人工知能(深層学習)を用いて、プログラムコートの自動生成、プログラムバグの自動修復などの方法を研究しています。
  3. 開発環境の知能化:知能ソフトウェア開発支援環境(IDE)を構築しています。

ヒューマノフィリックシステム研究室

ヒューマノフィリックシステム研究室メンバー:荒川 豊 教授 / 中村 優吾 助教

キーワード:IoT、行動認識、行動変容支援システム、ウェアラブルコンピューティング、学習行動分析、環境発電、ストレス推定、ワークエンゲイジメント推定、ユビキタスコンピューティング、パーベイシブコンピューティング、モバイルコンピューティング、Web情報システム、災害時情報システム、通知制御、ソーシャルデータ分析、参加型センシング、車両センシング、サイバーフィジカルシステム、センサーネットワーク、アプリケーション

ヒューマノフィリックシステム研究室は、実世界からのセンシング技術とクラウドでのデータ処理技術、その間を結ぶネットワーク技術という情報領域の多様な技術を組み合わせた、人に寄り添うサイバーフィジカルシステム(CPS:Cyber-Physical Systems)に関する研究を行います。ヒューマノフィリックとは、人(human)と友好(philic)を組み合わせた造語で、「人と親和性の高い」という意味を表します。研究室では、特に、センサ(IoT)と機械学習(AI)を用いた人の行動認識に関する研究を軸としており、その実現のために新しいセンサの開発からアプリケーションの実装まで幅広く実施しています。人の外面的な状況(動作や行動)のセンシングはもちろんですが、内面的な状況(感情やストレス)を、どんなセンサと、どんなアルゴリズムで認識するのかということが大きな研究課題となります。さらに、行動認識の先にある研究として、情報技術による行動変容の励起と、行動変容を踏まえた社会システムに関する研究に力を入れています。2020年からは、情報推薦システムや交通・教育データ分析などを行う知的情報環境研究室とも共同運営体制をとり、データ分析に力を入れています。

知的情報環境研究室

知的情報環境研究室メンバー:峯 恒憲 准教授
知的情報環境研究室

キーワード:データマイニング、テキストマイニング、情報共有、情報推薦、個別化、機械学習、マルチエージェントシステム

ユーザが求める情報を,必要な時に提供する仕組みの研究開発を,実データを利用して行っています.特に,複数のデータを扱うマルチモーダルデータマイニングと活用について研究しています.具体的なテーマとしては,1)テキストマイニングと情報生成:大規模なユーザの質問と応答例を基にした自動応答システム開発,領域外質問や非質問文の識別,感情推定,特許情報や文献などからの固有表現抽出,2)交通データマイニング:大規模な車の移動履歴データ(プローブデータ)に天候,交通流,人流などを一緒に扱い,移動時間や到着時間,遅れ時間の予測のほか,道路状況や危険運転などの推定,3)教育データマイニング:学生や生徒の学習行動履歴や振り返り文からの学習状況や能力の推定(成績推定),振り返り文への自動アドバイス生成,短答式解答文の自動採点.4)マルチモーダルデータマイニングと情報推薦:手作り作品サイトのデータ(画像,説明文,アクセス情報など)を利用したお勧め作品推定,作家推定,作品傾向追跡,購買予測のほか,有用レビュー推定,間接的知識を活用するグラフデータマイニングアルゴリズムの開発,などがあります.2020年からは,人に寄り添うサイバーフィジカルシステムに関する研究を行うヒューマノフィリックシステム研究室とも共同運営体制をとり,様々なデータの取得方法にも力を入れています。

行動情報学研究室

行動情報学研究室メンバー:岡田 昌也 准教授

キーワード:行動情報処理,状況に埋め込まれた知能,マルチモーダルセンシング,ラーニングアナリティクス,身体性認知科学

人が,「自分の置かれた”場”や文脈がもつ意味を理解する」,「状況や現実の文脈の中で学ぶ」,「状況に適応した振る舞い(行動)を生成する」,など, 実世界の中で人が発揮させる「社会的な知能」に,興味を持っています. 「このような知能が,どのようなものなのか」という理解と,「どのようにすれば,このような知能を拡張できるのか」という工学的支援方法の実現に取り組んでいます.手法としては,ユビキタス・マルチモーダルセンシング技術を基軸とした,構成論的アプローチをとっています.人の身体・環境・知能に関わる情報に関して,網羅的に計測して計算リソースとして取り込むことで,行動・知識に対する工学的計測と科学的理解を行うデータサイエンス技術を開発・実践しています.

先端分散処理機構講座

先端ネットワーク研究室

先端ネットワーク研究室メンバー:岡村 耕二 教授

キーワード:インターネット、マルウェア解析、ホワイトハッカー、サイバー演習、SDN、機械学習

本研究室では,インターネットとセキュリティの基礎研究をしています。コンテンツ配送,省電力型ネットワーク機器の開発や運用,サイバーセキュリティなどを研究テーマにして最先端のインターネット・セキュリティの研究活動を企業や海外の大学と世界レベルで行なっています。