組織・沿革

組織構成

図-先進的情報化社会の基盤技術
本学府は、情報学専攻、情報知能工学専攻、電気電子工学専攻の3専攻から構成されており、以下のような教育を担当します。

情報学専攻:多様な状況で現れる様々な情報の性質を、形式と意味内容両面において究明するための理論的な側面について学びます。

情報知能工学専攻:計算機技術・情報通信技術・実世界情報処理技術を融合し、高度情報化社会を支える先進的情報基盤技術の実現方法について学びます。

電気電子工学専攻:電気・電子・通信工学の高度な基礎知識を体系的に理解し、情報通信分野および電気システム分野における複雑化する問題への取り組み方について学びます。

上記に加えて、専攻分野に応じたコースを置くことで学生が履修する内容等を明確にしています。具体的には、情報知能工学専攻では知的情報システム工学コースと社会情報システム工学コースを、電気電子工学専攻では情報エレクトロニクスコースと電気システム工学コースを開設しています。これら3専攻の協力により、システム情報科学分野において、新領域を切り開き、発展させる能力を持つ研究者及び広い視野を持つ高度専門職業人を養成します。さらに、国際性、創造性、自主性に富んだ提案型・問題発見型の技術者と研究者の育成に努めます。

構成

構成

定員

専攻名 博士課程後期 修士課程
情報学専攻 14 40
情報知能工学専攻
(知的情報システム工学コース)
(社会情報システム工学コース)
15 45
(25)
(20)
電気電子工学専攻
(情報エレクトロニクスコース)
(電気システム工学コース)
16 55
(27)
(28)
総計 45 140

学府・研究院制度とは

学府・研究院制度は、学校教育法の改正に伴い、平成12年度に全国の大学院としては初めて九州大学で全学的に実施された新制度です。この制度は、重点化された大学院研究科の教育と研究の機能を分離したもので、九州大学では大学院を、教員が所属し研究活動を行う「研究院」と、大学院教育を行う「学府」とに分離しました。従来の「専攻」という呼称は、学府にのみ残り、研究院では「部門」と呼んでいます。

このように研究と教育を分離したメリットは大学院組織の柔軟性を増すことにあります。その点に関し、本研究院が提案し、平成13年度から発足した「システムLSI研究センター」は、本研究院の教員のほか工学研究院、経済学研究院の教員が参加して構成される新しいタイプの全学的研究施設であり、その活動が全国的に注目を集めています。

平成15年4月には、本制度を活用した初めての学府「システム生命科学府」が誕生しました。この学府は、「生命情報科学」、「生命工学」、「生命医科学」、「分子生命科学」および「生命理学」の5大講座から構成され、情報科学、理学、工学および生命科学を融合し、これからの総合生命科学を担う人材の教育を行っています。また、平成21年4月には新たな科学的な知の統合と創造を目指す「統合新領域学府」が誕生しました。システム情報科学研究院に所属する教員は、これら2学府の教育の一部を担当しています。

I&Eビジョナリー特別部門

システム情報科学府・研究院は情報科学(I)と電気電子工学(E)を両輪とし、世界トップレベルの研究と教育を進めています。基本理念として「I&E融合による学問体系の創出と社会貢献」を志高く掲げ、常に前進し続けるために、研究・教育の硬直・陳腐化を打破する永続的かつ柔軟な活性化制度の導入が必須と考えています。即ち、①学問体系の基盤分野で世界最先端の研究・教育を加速する「不易」体制の強化、及び②社会要請に応え、新しい研究領域を絶えず創成・展開する「流行」体制の創出の相反要請を可能とすることを目指して、九州大学が戦略的に推進する大学改革活性化制度のもとに、平成24年度に、既存部門から独立した「I&Eビジョナリー特別部門」を新設しました。

ギガフォトン Next GLP 共同研究部門

本部門は,ギガフォトン社製の量産レーザーを大学に設置し、ガスレーザーの新規応用技術の研究・開発を目的に設立された共同研究部門です。真空紫外、深紫外、赤外領域の高パルススエネルギーのレーザーを用いて、微細加工・ 薄膜結晶化・薄膜改質・クリーニング・ナノ粒子生成・直接描画など様々なレーザープロセスの研究を行います。

関連部局

システムLSI研究センター

九州大学システムLSI研究センターは、高度情報化社会の基盤技術としてのシステムLSI技術を総合的に研究し、その技術体系の確立と社会の中でのこの技術の利用の方向を明確化することで、人類文明の発展に貢献することを目指しています。システムLSIは、21世紀の社会の設計に欠かせない技術であり、本センターは、新しいシステムLSI技術、特にその設計技術の方向性を明確にし、21世紀の社会のデザインに要素技術の側面から指針を与えることを目的とした研究施設です。全学共通ICカードプロジェクトや福岡県と共同で進めるシリコンシーベルト福岡プロジェクトなどを推進しています。平成16年11月より、設計企業が集積する百道浜地区の福岡システムLSI総合開発センタービル内にサテライトキャンパスを設置しました。

超伝導システム科学研究センター

次世代の社会基盤として期待されています超伝導情報・エネルギーシステムの実現に向けて、創造的学術の推進と革新的技術の蓄積が欠かせません。このような背景の中で、超伝導システム科学研究センターは、システム情報科学研究院、工学研究院、総合理工学研究院、理学研究院などからの幅広い支援を得て、超伝導関連の基礎科学とその情報・エネルギーシステムなどへの応用を研究教育する学内共同教育研究施設として、2003年4月に発足しています。

本センターは、全学的な共同研究を基盤に研究所・大学・企業との全国的・国際的な共同研究を展開すると共に各種のプロジェクト研究・国際協力事業などを支援していきます。

情報基盤研究開発センター

九州大学情報基盤研究開発センターでは、計算、通信、情報セキュリティ、教育支援等、情報科学に関する幅広い分野に関して研究開発を行うと同時に、全国共同利用施設として、スーパーコンピュータシステム等の大規模計算機システムによる計算サービスを全国の研究者に対して提供しています。さらに情報統括本部の一員として、情報システム部と連携して九州大学内ITに関する一元的かつ効率的な投資と運用を行っています。

日本エジプト科学技術連携センター

本センターは、九州大学が総括幹事を務める日本・エジプト間の国家事業である「エジプト日本科学技術大学(E-JUST)設立支援プロジェクト」(JICAプロジェクト)、および文部科学省特別経費「エジプト日本科学技術大学(E-JUST)新設における支援プロジェクト」を主体的に推進・実施する責任組織として、平成22年8月に発足しました。システム情報科学府では、このため電気電子工専攻及び情報知能工学専攻に新たに特定教育研究講座「電子通信工学講座」及び「情報通信工学講座」を設置し、専任教員6名を配置するとともに、同学府および他部局教員の協力を得て、E-JUSTへの教育研究支援、E-JUST教員・留学生の受け入れ、エジプト・日本間での産学共同研究の実施、本学とのダブルディグリープログラムの開発等の事業を推進します。

味覚・嗅覚センサ研究開発センター

本センターは、近年の食や環境のグローバル化に伴う種々の問題に対処するために設置されました。

味覚センサ、嗅覚センサ、感覚生理学の3領域から構成され基礎研究から応用、開発、社会実装までを行う世界初の研究拠点として、味のデータベースである食譜(食品の楽譜)、被災地で人を検知するための匂いセンサ、五感を融合したセンサシステムの開発など、日々の健康に資する医療・健康科学の創出、ならびに安全・安心・快適を実現する新規有機・バイオデバイスの創製を目指します。

リンク集

沿革

九州大学大学院システム情報科学府の前身であるシステム情報科学研究科は、従来の部局の枠を越えた新しい形の研究教育組織を目指し、平成8年4月に工学部電気工学科、電子工学科、情報工学科、総合理工学研究科情報システム学専攻、理学部附属基礎情報学研究施設、理学部物理学科の教官に、一部文学部、教育学部の教官をも加えて統合・改組し、情報理学専攻(教授5・助教授5)、知能システム学専攻(教授9・助教授9)、情報工学専攻(教授9・助教授9)、電気電子システム工学専攻(教授7・助教授7)、電子デバイス工学専攻(教授7・助教授7)、の5専攻をもつ独立研究科として設置されました。同時に大型計算機センター、情報処理教育センター、超伝導科学研究センターの教員が協力講座として加わりました。この改組は九州大学改革の大綱案に沿ったいわゆる「大学院重点化」の先頭を切ったものでした。

このようにして生まれた大学院システム情報科学研究科は、九州大学の学府・研究院制度導入に伴い、平成12年4月に、研究院(5部門)と学府(5専攻)とに再編成されました。平成11年4月に、従来工学部附属であった超伝導科学研究センターがシステム情報科学研究科附属のセンターとなり、学府・研究院制度導入の際、所属教員により本研究院の1部門を構成することになりました。なお、本研究院の教員は、工学部電気情報工学科および理学部物理学科情報理学コースの学部教育も担当しています。

以上のように、システム情報科学府・研究院は社会に大きな貢献をしてきましたが、急激に変化する社会ニーズに対応して、情報及びエネルギーの社会基盤を担う本学府の教育体制を再構築する必要性が社会や産業界から強く要請されています。さらに、今後ますます高度化するICT分野に対し産業界と大学が連携して指導的なICT技術者を養成する長期的なキャリアパスを形成する必要性も指摘されています。そこで、平成21年度からは、上記5専攻体制を3専攻体制に改編し、より充実した大学院教育を実現しました。また、システム生命科学府をはじめ、九州大学が新しく設置した統合新領域学府(ユーザー感性学専攻、オートモーティブサイエンス専攻、ライブラリーサイエンス専攻)にも協力し、新しい学問領域の創成に積極的に取り組んでいます。