九州大学大学院システム情報科学府・研究院は、1996年に研究科として発足し、2000年に学府・研究院 (学府が大学院教育を、研究院が研究を担当) に改組した、情報科学分野と電気電子工学分野が一体となった国内主要大学でも稀な大学院教育研究組織です。歴史的にも、また電気推進飛行体 (飛ぶ車) や量子コンピューティング等の新しい応用分野においても,情報科学分野と電気電子工学分野は個々に独立した分野ではなく、相互に密接に結びついた分野となっています。これを私たちは「システム情報科学」と呼んでいます。今後、AI(Artificial Intelligence)やIoT(Internet of Things)などの技術がますます発展し、Society5.0と称されるように工業、農業、商業、運輸、教育、医療、防災、生活など社会のあらゆる面でこれらの技術が活用され、それによって持続可能で豊かな社会が実現されると期待されます。
本学府・研究院では、このような社会を担うセンシング、通信、データ解析、意思決定、制御などの技術、また、これらの基礎となる理論、さらに、これらの実装に不可欠な基盤である半導体デバイス、エネルギー供給の全体にわたる総合的な教育と研究を推進していきます。より具体的には、情報系分野 (情報理工学専攻) では、AI・数理・データサイエンス等の分野の上位エキスパート人材の養成を目的とし、情報アーキテクチャ・セキュリティコース、データサイエンスコース、AI・ロボティクスコースの3コースを設置しています。また、電気電子工学分野 (電気電子工学専攻) では、ハードウェアの面から情報分野の発展と社会基盤の構築に貢献する人材の育成を目的し、情報デバイス・システムコースとエネルギーデバイス・システムコースの2コースを設置しています。
さらに、「光・量子プロセス研究開発センター」、「量子コンピューティングシステム研究センター」、「価値創造型半導体人材育成センター」、「システムLSI研究センター」、「超伝導システム科学研究センター」、「情報基盤研究開発センター」、「日本エジプト科学技術連携センター」、「プラズマナノ界面工学センター」、「五感応用デバイス研究開発センター」、「数理・データサイエンス教育研究センター」、「先進電気推進飛行体研究センター」を本学府・研究院内外に設置し、これらのセンターと密接に協力しながら、新時代に向けたシステム情報科学についての研究を推進すると共に、関連分野の人材を育成し、安心安全でより人間性豊かな社会の構築に貢献していきます。
九州大学大学院システム情報科学研究院/学府
研究院(学府)長
主幹教授
横尾 真
九州大学 大学院システム情報科学府 大学院システム情報科学研究院
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