研究室紹介 – 情報学専攻

数理情報講座 (Mathematical Informatics)

文字列情報学研究室

情報学-文字列情報学研究室メンバー:竹田 正幸 教授/坂内 英夫 准教授/稲永 俊介 准教授/中島 祐人 助教

キーワード:文字列アルゴリズム、圧縮文字列処理、機械学習、知識発見

コンピュータ内部では、あらゆる情報が文字の連鎖すなわち文字列として表現されます。そこで、本研究室では、Everything is String (万物は文字列である)を謳い文句に、文字列データの照合・圧縮・検索・学習・発見などの研究を行っています。文字列に潜む数学的性質を究明しそれに基づいてデータ処理の高速化と省メモリ化を図るアプローチにより、既存技術のEvolution (発展) ではなくRevolution (革新) 的な技術の創出を目指します。小手先の技術はすぐに陳腐化してしまいます。目先の応用に囚われず、時代を超えて普遍的な基礎理論を構築することが重要と考えています。

数理工学及び情報回路研究室

数理工学研究室メンバー:竹内 純一 教授 /實松 豊 准教授

キーワード:機械学習、記述長最小原理、確率的コンプレキシティ、情報幾何学、情報理論

当研究室では、コンピュータやデジタル通信のさまざまな問題の数理的なかたちを明らかにすること、 それに基づいて普遍的な解決法を導くことを目指しています。 研究テーマは、学習理論、機械学習、情報理論、情報幾何、通信理論、ネットワーク理論、非線形システム理論などの基礎理論とこれらの応用です。 具体的な応用例としては、インターネットにおけるサイバー攻撃検知、超解像、パターン認識、CDMA通信、AD変換、誤り訂正符号などがあります。 こうした研究を通じ、変貌を続ける高度情報化社会の基盤技術を担っていける人材を育成しています。

アルゴリズム論研究室

アルゴリズム論研究室メンバー:来嶋 秀治 准教授/山内 由紀子 准教授

キーワード:乱択アルゴリズム、離散数学、数理計画法、NP完全、安定結婚問題

複雑な問題も、高性能なコンピュータを使えば簡単に計算できる。と言うわけではありません。私たちの研究室では、問題解決のための計算方法=アルゴリズムについて研究しています。身の回りを見ても、最短路検索、インターネット検索、ソート、スケジューリング、画像処理、コンピューター将棋・囲碁など、アルゴリズムは日常の様々な場面で活躍しています。与えられた計算資源、与えられた時間、与えられた制約の下、いかに”うまく”計算するか?問題の持つ数学構造に着目し、新しい計算方法を考え出す。これがアルゴリズム研究の醍醐味です。

情報セキュリティー & マルチメディアセキュリティ研究室

情報セキュリティー & マルチメディアセキュリティ研究室メンバー:櫻井 幸一 教授/Vasconcellos Vargas Danilo 助教 /Razouk Wissam 助教

キーワード:ネットワークセキュリティ、セキュリティカメラ、セキュリティにおけるロボット、敵対的機械学習、コンピュータセキュリティ

最近は、所謂「Internet of Things」(IoT)の考えの元、人だけでなく物も相互につながる社会となってきている。あらゆるものがつながる世界において、攻撃者によりこれらのネットワークの制御が奪われてしまえば、甚大な被害となり得るだろう。(USAの2016年の選挙では、ロシアのサイバー攻撃により大きな影響があったように) サイバー攻撃による影響は国の選挙結果を変えてしまうことまで考えられる。さらに、最近のForbesのレポートによれば、サイバー犯罪による被害は2019年までに2兆ドルに達するとの予測がある。 私たちは社会を護るために、セキュリティに関連したアプリケーションのための新技術とパラダイムを研究している。

知能科学講座 (Intelligence Science)

認知科学研究室

認知科学研究室メンバー:森 周司 教授/志堂寺 和則 教授/廣瀬 信之 助教

キーワード:心理物理学、音声知覚、聴覚時間分解能、注意と意識、自動車事故防止、ヒューマン・インタフェース、感性

認知科学研究室では、工学的な応用を目指して、ヒトの心の働きを科学的に探究し、その解明を進めています。森教授は、ヒトの情報処理の仕組みを入力情報の物理量とそれから生じる心理量あるいは反応量の関係から解明する心理物理学的手法に基づき、聴覚時間分解能と音声カテゴリー知覚に関する行動実験と脳機能計測を実施し、新たな聴覚検査の開発にも取り組んでいます。志堂寺教授は、ドライビングシミュレータや実車を用いたドライバの状態推定研究、ドライバ状態を考慮した自動運転システムや運転支援システムの開発、バーチャルリアリティ環境における知覚・認知に関する研究等を進めています。

データマイニング研究室

データマイニング研究室メンバー:鈴木 英之進 教授/松川 徹 助教

キーワード:データマイニング、機械学習、自律移動ロボット、ロボット、深層学習、ディープラーニング、異常検知、例外発見

大量データからの有用な可能性がある理解可能なパターンの工夫した発見を目的とするデータマイニングにおいて、機械学習などを基盤として、データスカッシングやデータ構造などのデータ処理、各種例外やルールなどのパターン発見、情報可視化や人間要素などのパターン解釈、問題設定などの諸課題の基礎から応用まで幅広く取り組んでいます。機械学習やデータマイニング技術を用いた自律移動ロボットなどによる人見守り、画像、動画像、テキストデータに関する深層学習に関する研究も行っています。

機械学習理論研究室

機械学習理論研究室メンバー:瀧本 英二 教授/畑埜 晃平 准教授(附属図書館)

キーワード:計算学習理論、オンライン意思決定、理論計算機科学

「過去のデータから未来のデータを予測し意志決定を行う」問題は、株式投資、商品推薦、ルーティング、かな漢字変換辞書の更新など、ありとあらゆる分野に現れます。我々のグループでは、主に機械学習の手法を用いて、さまざまな問題に対する賢い意志決定法の開発を行っています。また、逆に、これらの意思決定手法を、機械学習における最適化問題に応用する研究も行っています。さらに、論理回路、決定図、ニューラルネット、比較器回路網などの様々な知識表現のクラスについて、その数理的性質の解明を行うとともに,これらの知識表現を用いた意思決定手法の計算効率の解析を行っています。

自動推論・機械学習応用研究室

自動推論・機械学習応用メンバー:藤田 博 准教授/越村 三幸 助教

キーワード:自動演繹、SATソルバー、並列分散処理、マルチスレッド処理、Web検索

自動推論は知能情報学において一つの核となる学問分野です.推論を機械的に行うシステムは,数学の定理証明をはじめ,コンピュータのハードウェアやソフトウエェアの正しさを検証したり,法的議論の支援など,幅広い分野への応用が期待されています.我々は,自動推論システム(SAT/MaxSATソルバー)の高性能化と応用に関する研究を進めています.
大規模組合せ問題を含む次のような問題に取り組んできました:Ramsey問題、スケジューリング問題、AES暗号鍵の復元、提携構造形成問題、帰納論理プログラミング.
近年,様々なデータが日々蓄積され,それらから何かしらの知見を取り出そうとする機械学習技術が開発されています.我々は,これらの技術の実効性を実データを利用して示したいと考えており、次の二つのテーマに取り組んでいます:(1)体液の顕微鏡画像中のオブジェクトの類別,(2)工場設備の異常検知システムの開発.深層学習,サポートベクタマシン,決定木などの技術の適用を試みています.

マルチエージェント研究室

マルチエージェント研究室メンバー:横尾 真 主幹教授/東藤 大樹 助教

キーワード:マーケットデザイン、人工知能、メカニズムデザイン、マッチング、組合せオークション、繰返しゲーム、囚人のジレンマ、研修医配属、POMDP、制約充足

マルチエージェント研究室では,複数の知的な主体 (エージェント) が存在する系であるマルチエージェントシステムに関する研究を進めている.とくにインターネットのように人間とエージェント(ソフトウェア)が混在する系に着目し,研究室割当や電子商取引などの問題をゲーム理論/ミクロ経済学の枠組みを用いて記述し,アルゴリズムや最適化の技術を用いたシステムや社会制度の設計・解析を進めている.

脳情報科学研究室

脳情報科学研究室メンバー:伊良皆 啓治 教授

キーワード:脳科学、脳工学、脳情報科学、事象関連電位、fMRI、ブレインマシンインタフェイス、認知機能、軽度認知障害 (MCI)、アルツハイマー

ヒトの脳機能の解明を目指した脳機能イメージング・計測,さらに,脳計測・イメージングを様々な分野に応用する研究を展開しています。具体的には,脳波,脳磁図,MRI,近赤外光分光法,経頭蓋磁気刺激等を用いて脳機能ダイナミックスの計測・イメージングによる脳機能の解明や新しい計測技術の開発,また,脳の情報を読み取りコンピュータや機械を制御するブレインコンピューターインターフェイスの開発等の研究を行い,脳科学で得られた知見や技術を医学や福祉,さらには,教育分野への応用をめざしています。自閉症やADHDなど発達障害、また、高齢者の認知症や神経疾患の神経情報基盤の研究、さらには、早期検出法の開発、脳科学をベースとした支援技術に関する研究等を行っている。

自然言語処理研究室

自然言語処理研究室メンバー:冨浦 洋一 教授

キーワード:機械学習、情報組織化、統計モデル、深層学習、自然言語処理、テキストマイニング、データマイニング、データサイエンス

自然言語処理は,コンピュータを利用して日本語や英語などの自然言語で書かれた文章を処理する技術に関する研究分野です.情報化が進展し大量の情報が氾濫している現在,自然言語処理は必要な/重要な情報に効率的にアクセスするための技術,大量のテキストを分析する際の要素技術として注目されています.Deep Learning の登場で,機械翻訳を始めとする各種の自然言語処理技術の性能が格段に改善され,益々自然言語処理に対する期待が高まっています.当研究室では,統計的言語モデルのパラメタ推定に基づく,文や文書のクラスの識別・分類に関する研究, Deep Learning による文間や文書間の類似度の推定に関する研究を行っています.
また,上記で用いている統計的言語モデルと類似したモデルを用いて嗅覚情報の分析に関する研究も行っています.様々な物質を嗅がせたときのラットの嗅球(匂い情報を受け取る最初の脳組織)上のニューロン群の活性パターンを撮影した画像とその物質の物理・化学的な性質に基づく匂いの素性とそれを検出した際に発火する嗅球の部位の特定,多チャンネル匂いセンサの測定データに基づく匂い痕跡(匂い発生源)の分離と可視化に取り組んでいます.

3次元マルチメディアコンテンツ研究室

3次元マルチメディアコンテンツ研究室メンバー:岡田 義広 教授

キーワード:3次元CG、マルチメディア、HCI、仮想現実感、ネットワークコレボレーション

静止・動画像データ,3次元形状データ,モーションデータ等を含む3次元マルチメディアコンテンツの基盤技術の研究開発を行っています。検索技術や編集生成技術および可視化技術のほか,3次元CGコンテンツの音声入出力インタフェースやビデオ画像に基づく動作入力インタフェース等の研究開発,力覚が得られるデバイス(Phantom)を用いた仮想現実感応用システムの開発や,インターネット上の3次元CG表現される仮想空間のなかで複数の人が協調して計算機により支援される種々の知的活動が行える環境を即座に容易に創れるためのネットワークコラボレーション技術の研究開発を行っています。また,3D ゲームやICT活用教材の開発環境の研究も行っています。

e-サイエンス研究室

e-サイエンス研究室メンバー:池田 大輔 准教授

キーワード:マイニング、情報検索、コンピュータシミュレーション、データベース

ICTの普及やデータの増加に伴って、多くの分野で、コンピュータを使ったシミュレーションやデータ解析等が利用されています。従来、コンピュータは専門家の補助的なツールでしたが、専門的な知識をあまり使わず、コンピュータを中心に据えたアプローチであるe-サイエンスという分野が活発になっています。
このような流れを受け、当研究室では『一般的な人達が科学的知見の発見や検証に参加できるようになる』とのビジョンのもと、e-サイエンスのアプローチであるシミュレーションやデータマイニング等を行ったり、また、これらを行うインフラそのものの研究をしています。

数理情報学研究室

数理情報学研究室メンバー:河村 彰星 准教授

キーワード:計算量理論、数理論理学、数学基礎論、数値計算、精度保証、微分方程式、計算模型、ランダム性、離散幾何、組合せ論

  1. [アルゴリズム工学]計算機を様々な問題の解決に役立てるには、計算を支配する基本原理や、アルゴリズム(算法)の設計によく使われる手法を理解し、うまく利用する必要があります。本研究室では、離散最適化、図形処理、資源配置、自然システムなど様々な分野の問題について、数理的な定式化によって現象を分析したり、数理工学的手法を用いて効率のよい計算法を考案する研究を行っています。
  2. [計算理論]個々の問題の解法だけでなく、一般に様々な条件下で何がどこまで計算できるかという限界を探ることも、理論情報学の重要な目標です。計算機構の制約、時間・空間や知識の量、論理的・記述的な複雑さやランダム性の度合などの各要素が、情報処理の困難さにどう関与し、また相互にどう絡み合うかを分析することで、算法設計の指針として役立てるとともに、知能の本質に迫ることを目指します。